*羊の刺繍*

夢の穴にふわりと落ちるその瞬間に
すれ違うあの羊
ボクはハッとして全てを思い出す
羊に眼を盗られ
失くしていた記憶のボタンが
いつの間にやら
ボクの眼の代わりになっている
羊はもうはるかに上の方で
夜のとばりに刺繍を施している
(見たことのない星座だ)
よく見ると空は随分とほころんで
所々に穴が空いている